リモートディスクトップではありません。
 リモートディスクトップは、リモートPCのディスクトップを操作するのに比べ、RepoteApp はアプリケーションをホスト側で起動し、そのアプリケーションだけをリモート側からの操作対象とします。
 見た目は実機で動作させるのと変わりません。
 きちんとダイアログボックスまで実機と同様な表示です。
 ただし、利用にはターミナルサービスのライセンスが必要です。
 もちろんアプリケーションのライセンスも。
 Windows 2008 R2 で試した感触では、非常に高速かつスムースで、古いPCで操作した場合、こっちの方が高速な気がします。(もちろんホスト側タスクが増えれば別ですが)
 なぜこのようなサービスが?
 汎用クライアントの寿命は3〜5年ですが、その間にアプリケーションが新しくなっても、新しいアプリのインストールや設定等に費用がかかる為、何年も継続して同じアプリケーションを利用する事があります。
 この RemoteApp は、サーバー側のアプリケーションさえ更新すれば、クライアント側はリモート端末なので、ただ配布される .RDP の設定(実行)ファイルを実行すればそれで更新完了です。
 但し、いくらリモート端末でもライセンスに関してはきちんと管理されていますので、例えばライセンス無しに Office を多人数で同時に利用する事はできません。
 古いPCで最新のアプリを動かし、PCの更新コストを節約したい場合などに良いですね。
 自社用のアプリケーションを多人数で利用する場合は、OSとターミナルのライセンスだ事足りるので、後は安価なクライアントPCで構成すれば、確かに利用価値はありそうです。
 さて、問題はこの機能を利用するために投資しなければならない初期費用です。
 OSインストール、サーバー設定、サービスの各種設定。
 クライアントをホストするためのユーザープロファイのリダイレクト、共有ファイルに証明機関のADインストール(必須ではない)・・・etc
 もちろん Windows Firewall の設定も必要になりますし、設定項目の多さとしては、Exchange Server 並みかと思われます。
 何よりもサーバーOSとクライアントOS、認証やネットワークプロトコルの知識も必須です。
 うーん・・・・
 バリバリとアプリを使いこなす企業は実機の方が良いでしょうし・・・・。
 まあ、Microsoft は、またもや難解なシステムを 提供したようです。
 もちろん私は構築できますし、それなりに構築する価値のあるシステムだと思います。しかし、みなさんにお勧めするにはまだちょっと時期が早そうです。
 先進的すぎるのですかねぇ。